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ポルトガルと臼杵の友好を象徴する壁画
野上弥生子文学記念館の近くに、『久家の大蔵』という白壁の蔵があります。 この蔵は1868年(江戸時代末期)に棟上げされた振るい蔵で、造り酒屋の『久家本店』が かつて貯蔵庫として使用していた酒蔵です。 取り壊す予定だった蔵を臼杵デザイン会議の有志の方たちが、南蛮資料館として存 続させようと改修し、今年、イベント会場として生まれ変わりました。 蔵の外壁や内部には、アズレージョの壁画が一面に装飾されています。 この壁画は、 アズレージョ美術の第一人者であるロジェリオ・リベイロ氏により制作されたもので、 ポルトガル独自のアズレージョと呼ばれるパネルで構成されたものです。 天使や聖職者などが描かれたパネルは、往時のキリシタン文化を彷佛とさせる絵柄 ばかり。 外壁いっぱいに14枚のパネルが連なり、さまざまな物語を描いています。 蔵の中にも「生誕」「洗礼」「昇天」と題された大きな3枚のパネルがあり、いずれも見ごたえのある作品です。 蔵では、すでにジャズコンサートなどが催され、今後も竹工芸展や大分県立芸術短 期大学生による弦楽奏や作品展が予定されています。 芸術の秋。楽しい催しに足を運んだついでに、江戸時代の蔵や壁画を観賞してみて はいかがでしょうか。
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