▲県指定無形民俗文化財に指定されている風流丈踊り
▲渓流の中を歩いて、細い階段を登って境内へ
▲樹木に包まれた神社は、日頃はひっそりしています
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臼杵市内から車で30分。国道502号沿いの臼杵石仏付近より南に向かって走ると、 野津町、弥生町、津久見市に隣接する東神野地区に出ます。
東神野の山間部、渓流沿いの静かな場所にあるのが東熊野神社です。
東熊野神社は久安2年(1146)3月10日、緒方三郎惟栄により建立されました。熊野権現は、臼杵には3部落に祀られています。紀伊の熊野神社を勧請したもので、大野川谷や臼杵川沿いに特に多く、国東の豊後高田にある熊野磨崖仏もその流れ
のひとつです。
かつて、熊野修験者が瀬戸内海を航海して豊後に来て熊野神社を創建したり、熊野と関係深い不動尊を彫ったりして熊野信仰に情熱を燃やしていたことを物語っています。
渓流沿いの丘陵地に佇む小さな神社には、日頃、訪れる人はほとんどいません。しかし、4月中旬の春祭りに行われる風流丈踊りにはたくさんの人たちで賑わいます。
この踊りは建久4年(1193)、当時の豊後の領主・大友能直が、この神社に参拝した際に地元民が代々伝えられている鞍馬流棒術を見せたのが始まりです。
古来、この風流丈踊りに参加できるのは、代々家を継ぐ長男だけとされています。 家に長男が生まれると、ヨチヨチ歩きの頃から親が抱いて鉦を打つ練習をはじめ、大
太鼓、銅鈑子(とびよし)、小太鼓、笛、丈踊りと順に修得。
しかし東神野は過疎地域となり、本来は16人で踊られていた丈踊りも、今では12〜13人で披露されています 。
<東熊野神社>
■ 住 所/臼杵市東神野
■ 見 学/自由
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