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約250年前にしらさぎが見つけた歴史ある鉱泉 六ヶ迫鉱泉の始まりは江戸時代。ある日、里人が一羽のしらさぎが田園の水たまりに浸かっているのを発見しました。不思議に思って見てみると、そのしらさぎは足を痛めていました。ところがそのしらさぎは来る日も来る日も同じように水たまりに浸かっていたのです。しかし約2週間後にはすっかり傷が癒え、どこへともなく元気に飛び去っていきました。 里人が多福寺の禅寺にこの話をすると、その禅師も、2週間前から毎夜のように夢の中に御山明神が現れて、その寺から2里ほど離れた北の渓間に薬水が湧き出て人びとの病を助けるであろうと告げたという話を里人に語りました。話をしたあと、里人の案内で現地に訪れた禅師は湧き出す薬水を見て正夢を確信。早速、病で悩んでいた藩主に奉ったところ、たちまち回復したといいます。 当初は、この話にちなんで「鷺来ヶ迫」と名付けられましたが、「さぎ」がなまって「ろく」となり、「六ヶ迫」と呼ばれるようになりました。 現在、3件の旅館がある六ヶ迫鉱泉。その中で最も歴史のある旅館が「俵屋旅館」です。この旅館では、元文年間に湧き出た源泉から鉱泉を飲むことができ、冷鉱泉と温泉もあります。 泉質:含炭酸・ホウ酸・重曹食塩泉
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