★六ヶ迫鉱泉


▲入口
こののれんをくぐって温泉へ。明治28年創業の俵屋は、六ヶ迫鉱泉で最も歴史のある旅館。温泉場には、当時の源泉がそのまま残り、鉱泉を沸かした温泉に浸かることができます。


浴場
俵屋旅館には男女別の浴室があり、温泉、ジェットバス、薬草湯、サウナ、冷鉱泉がそれぞれ完備されています。鉄分の多い鉱泉は、時間が経つと赤い色になるのが特徴です。


▲鉱泉口
俵屋旅館の中にも飲用の源泉がありますが、旅館の庭にも鉱泉口があります。糖尿病や胃腸疾患に効くとあって、遠くからわざわざ飲みに来る男性客もいるほど。自由に持ち帰ることができるため、忘年会やパーティーで酷使した胃腸を癒すのにもってこい!?

約250年前にしらさぎが見つけた歴史ある鉱泉
 臼杵市内から車で15分。臼坂バイパスから2つ目の信号を山間部へ向かうと六ヶ迫鉱泉という看板が目に入ります。飲むと胃腸病に効くといわれるこの鉱泉は、古くから多くの湯治客に親しまれています。

 六ヶ迫鉱泉の始まりは江戸時代。ある日、里人が一羽のしらさぎが田園の水たまりに浸かっているのを発見しました。不思議に思って見てみると、そのしらさぎは足を痛めていました。ところがそのしらさぎは来る日も来る日も同じように水たまりに浸かっていたのです。しかし約2週間後にはすっかり傷が癒え、どこへともなく元気に飛び去っていきました。

 里人が多福寺の禅寺にこの話をすると、その禅師も、2週間前から毎夜のように夢の中に御山明神が現れて、その寺から2里ほど離れた北の渓間に薬水が湧き出て人びとの病を助けるであろうと告げたという話を里人に語りました。話をしたあと、里人の案内で現地に訪れた禅師は湧き出す薬水を見て正夢を確信。早速、病で悩んでいた藩主に奉ったところ、たちまち回復したといいます。

 当初は、この話にちなんで「鷺来ヶ迫」と名付けられましたが、「さぎ」がなまって「ろく」となり、「六ヶ迫」と呼ばれるようになりました。

 現在、3件の旅館がある六ヶ迫鉱泉。その中で最も歴史のある旅館が「俵屋旅館」です。この旅館では、元文年間に湧き出た源泉から鉱泉を飲むことができ、冷鉱泉と温泉もあります。

泉質:含炭酸・ホウ酸・重曹食塩泉
効能:胃腸病・糖尿病・動脈硬化・成人病

 

俵屋旅館
住  所/臼杵市藤河内1826
電話番号/0972-62-3526
料  金/1泊2食5000円
温泉の利用時間/普通湯は朝〜20時
(ジェットバス、薬草湯、サウナは午後〜)
入浴料/500円