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弥生子と親交のあった著名人
弥生子はおもに作家活動を通じて、さまざまな著名人と親交があり、こうした親交は、弥生子の文学性に大いに影響を与えました。
文豪夏目漱石は、弥生子の師といえる人物で、夫である豊一郎は夏目漱石の門下生でした。
弥生子は、夫豊一郎のすすめで「木曜の会」の文学的雰囲気のなかで、漱石の指導をうけ、作家として世に出ました。
野上弥生子記念館には、漱石と弥生子のいくつもの書簡が展示されています。
大江健三郎と弥生子は、孫ほども年が離れていましたが、気持ちに通じるものがあったのか、仲がよかったようです。弥生子の葬儀の際には、進行役をつとめられました。
太平洋戦争が敗戦で終わったとき弥生子は自分に欠けているのは経済と哲学の知識だと考え、北軽井沢大学村の山荘で、大内兵衛、田辺元先生を毎日訪ね、経済学と哲学を勉強しました。
岩波書店の創業者で、夫豊一郎と弥生子の親友。昭和13年日英交換教授として渡欧する夫豊一郎にぜひ同伴するよう、弥生子に同行の決心をさせました。弥生子はこの渡欧により、世界を広く見る見識を養い、帰国後弥生子は「欧米の旅」を岩波書店より出版しました。
弥生子の家と芥川龍之介の家は近くにあり、弟の金次郎は字が好きで龍之介の家で字について何度か二人きりで長時間話しました。
弥生子の叔父豊次郎は政界進出し、板垣退助およびその一派と交流がありました。
小手川家には退助をはじめとする憲政党の代議士や地元の有力者などが多く集まりました。