お正月にはおせち料理を食すのがわが国の伝統ですが、和食を美味しく仕上げるのに欠かせないものの中にみりんがあります。
砂糖、塩、酢、醤油、味噌・・・・和食についての本を繰ってみると、調味料のペー ジのどこにもみりんは見当たりません。
というのは、日本ではアルコール分が1度以上含まれる飲料は酒類と分類され、みりんは食品の中ではお酒の1種として名を列ねているからなのです。
みりんは焼酎に米麹と蒸しもち米を混ぜて仕込み、ときどき混ぜながら糖化作用を持続させ、30~60日後にろ過して造られます。
みりんに含まれているお酒の精分は13~20%程度で、糖分は25~38%くらい。みりんはお酒の1種ではあるのですが、甘いのでお酒としてそのまま飲まれることはありません。お正月のお屠蘇や3月の雛節句の白酒の原料に使われるほかは、ご承知のように調味料として使われるのがふつうです。
みりん風調味料という商品も市場に出回っていますが、これはお米などを原料に造り出されたアルコー ル分の少ないみりん風のものをいいます。
みりんは和食の煮物や焼き物などの甘み付けに使われますが、砂糖より甘さが上品なため、高級日本料理には欠かせません。みりんを使うと自然な甘みが加わり、つややかなテリのあるお料理に仕上がるのです。
みりんを上手に使った手作りのおせち料理で、伝統的な日本のお正月を迎えてみてはいかがでしょうか。
美味しい煮物をつくるには、調味料を入れるタイミングが大事です。
では、いつ頃がもっともグッドなタイミングなのでしょうか。
それは、煮汁が沸騰してから3分後。
煮立ってきたら、好きな歌を1曲歌ってから味付けを。
するとつややかで美味しい煮物が出来上がります。